地域の人々をつなぐ「隣人祭り」
「隣人祭り」とは、都会の集合住宅に暮らす人たちが年に一度、顔を合わせて食事をしながらおしゃべりをする催しで、10年前にフランスで始まった新しいご近所づきあい。いまや欧州を中心に29カ国、800万人が参加し、日本でも各地で開催されていると紹介されている。
隣人祭りのきっかけは99年、パリの区議アタナーズ・ペリファンさんが失業者や身寄りのない人々への支援活動中に起きた事件。(訪れたアパートで、孤独死し1ヶ月以上放置されたお年寄りの遺体を発見した)『周囲との交流があれば…』ペリファンさんは「もう少し触れ合いがあれば悲劇は起こらなかったのではないか」と考え、隣人祭りを呼びかけることにした。(以上新聞記事から)
安心・安全を考えるとき「防犯」は重要なキーワードだが、居住者が日常の挨拶を交し合うマンションは、犯罪に遭いにくいということを知っているだろうか。また、一度でも言葉を交わしていたならば、「感情公害」とでも呼ぶべき近隣(生活)トラブルが減少する、ということが関係者の間ではよく知られている。
マンション居住者の中には、他者とかかわりを持ちたくない、管理会社等にすべて任せておけばよい、と考える人もいる。しかしながら、自分が住んでいるところを少しでも住みやすいものにしたいと考えたら、単独主義や個人主義は通用しない。最近は個人情報保護法の勝手解釈が横行し、なんでも隠したがる傾向が顕著になってきた。管理組合に提出する居住者名簿がきちんと提出されないと言う話は、まさにこの類ではないだろうか。
管理組合には、「隣人祭り」の趣旨を理解して、周囲との交流を増やすきっかけづくりに積極的に取り組むことを望みたい。日本の伝統行事である盆踊り、納涼祭、餅つき大会や新年会、若い人が喜びそうな焼肉パーティなど人と人の出会いを演出する方法は何通りもある。趣旨がちょっと違うかもしれないが、消防訓練や防災訓練に焼肉パーティを付加してみるのも面白い。町内会が行う祭礼(神輿)や盆踊りに参加するのは地域コミュニティ形成に大いに役立つ。組合員とその家族が積極的に参加できる雰囲気作りができたなら、マンションライフを盛り上げる一助になることは間違いない。そして最大の効果は「住んでいる人を知れば、自分が一番安心できる」ことを、居住者が理解することだ。
最後に、これを読まれたあなたにお聞きします。あなたはメールボックスと玄関の両方に表札を出していますか?

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