2009年2月28日

管理組合役員選挙

平成21年2月28日付朝刊に「北京弁護士会で初選挙 民主化へ大きな一歩」という特派員記事が掲載された。共産党の一党支配下で、当局の影響を強く受ける職業団体で公開選挙が導入されることは異例で、当局が民主化にお墨付きを与えたと評価されているという。

最近の相談事例に①理事長を16年続けている人の独善的管理組合運営②専門家の意見を拒否するお友達理事会がある。どちらも管理組合運営の要である役員についての資質、能力並びに選出方法が問われている問題だ。

これらの管理組合は役員を民主的な方法で選んでいるのだろうか?前者は組合員の多くが高齢化し、特定の人を頼りにし過ぎた結果であり、後者は輪番制にこだわり過ぎる素人考えの失敗例なのだが、どちらもオープンな形での役員選出は行っていない。

ところで、役員選挙という言葉を聞かないが何故か?法は役員選出方法を規定していないから、規約又は総会の決議でこのようにしたい、と決めればよいのだが、標準管理規約にも書かれていない。民主的な管理組合運営をしようと考えたなら、その執行機関である理事会役員は、自薦他薦などにより民主的に選ぶ事が好ましい事は間違いない。では何故どこにも書かれていないかというと、当然の事だから書くまでもないということなのだ。

事例の両者に共通するのは、業務委託先である管理会社の対応に問題がある点だ。標準管理委託契約書によれば事務管理業務の主要な事項として理事会支援業務がある。彼らには理事会に出席して、専門業者として当然持っていなければならない知識、能力を駆使して、個別問題に適切な助言を行う契約義務がある。高品質な助言が、適時適切に行われたならば、今回の事案のように、特定の業者名を規約類に明記したり、物事の道理を説明する専門家の言を無視するようなことは行われなかったに違いない。

管理組合は大きな金銭を扱う。小さなところでも千万単位、大きなところは億の単位だ。学校の父母会や親睦を主にした町内会とは訳が違う。管理会社との委託契約は、仕様と履行の比較や理事会支援内容でコストと品質を見極めなければならない。大規模修繕工事や規約改正には専門的知識やそれを補うノウハウが必要だから、能力を有する人が参加し、コンプライアンスに留意した会社経営の感覚で、道理にしたがった運営を行うことが求められる。したがって、理事全員が素人の場合は管理会社の高品質な支援がない限り、一般組合員の期待に応えることは難しいと考えたほうがよい。だから標準管理規約でも専門家を活用できると規定している。

大切な役員選出にあたっては、①自薦他薦の立候補②立候補者不足時の対策③役員不適格者の定義④多選の弊害排除規定等、民主的に選出する方法を定めて、能力、識見に優れた人ややる気のある人を積極的に活用できるようにすべきである。

※管理組合役員選出方法についてはグローバルナビゲーション『自主管理』でご覧ください。

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