マンション管理実態調査
私が会長を務める足立区マンション管理士会が、昨年7月から行ってきた「築25年以上足立区分譲マンション管理実態調査」は、実地調査、内容分析、レポート作成が終わり報告書という形に取りまとめて、3月末に足立区へ提出した。この業務を通じて感じた事等を何点か記したい。
なお、この報告書の内容については、いずれ足立区から公表される予定なので、今しばらくお待ち願いたいと思うが、今回の調査報告書の目玉としては、次のような事を企画しているので参考にしていただきたい。
① 調査員が現地に赴き、建物の傷み具合等を目視調査する。
② 調査票は、調査員が管理組合役員と面談の上、質疑応答を経て回収する。
③ 調査は足立区マンション管理士会に所属するマンション管理士が行う。
④ 各項目ごとに、「あるべき姿」を明示して、それとの対比で問題の所在を明らかにする。
⑤ 管理運営上の課題等のうち、行政に反映する必要があると思われる事項については、足立区に対して提案を行う。
1.実地調査で感じた課題
今回調査では、郵送するだけ、受けたほうは書くだけといった一方通行方式を避けて、管理運営上の困りごと相談が可能な、面談によるツーウェイ方式としたのだが、連絡がとれないところにはなす術がない。
また、理由ははっきりしないのだが、調査に協力できないと回答した閉鎖的な管理組合もあった。管理運営スキルを向上させる機会、というとらえ方ができないのは残念である。特に、理事会で非協力を決めたという管理組合の役員については、「閉鎖的な行いからは善は期待できない」という言葉を贈りたい。広く知識を求め、公平・公正・民主的に物事を決するにはどうしたらよいか、ということに気づいていただくことを期待したい。
・少数だが、管理組合が無いマンション。(約2%)
・(管理組合)郵便受箱がないため郵送不可(管理事務室名もない)。(約10%)
・調査に協力しない事を理事会で決めた。(約8%)
・対応窓口(管理組合役員)がわからない。(約11%)
2.経年マンションは築浅マンションの道標
足立区内には1,000を超える分譲マンションがあり、現在も増勢は止まっていない。今回は、築25年を超えた高経年マンションを調査対象とし、対象数は全体の約16%を占めている。対象となったマンションは、旧耐震基準で建築されているので耐震強度に不安があるほか、高経年ゆえの課題が多数報告されている。
ところで、現在は築浅というマンションも、人間が歳を取るのと同様に建物も経年していくことを忘れてはならない。この調査報告書を自分達のマンションの道標という風にとらえて、いまからもろもろの準備対応を図っていく事ができたら素晴らしい。特に何事も意思疎通が肝心なのだから、その前提となる「良好なコミュニティ形成」には直ちに意を用いてもらいたい。

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