分譲マンション雑感
先月、「マンション発売22%増 昨年の首都圏6年ぶりに好転」という見出しの記事が新聞に載った。2010年に首都圏で発売されたマンション戸数が前年比
私的研究テーマとして、中野区内マンションの平均像を検討している。いつ頃建築されたものが多いのか?と思い、データを築年別に10年刻みでプロットしてみた。すると2000年から2009年の10年間に建築された物件が全体の35%を占め、他の年代よりも一段と多かった。足立区では、2000年代よりもその前の10年、すなわち1990年から1999年の建築が一番多く、全体の38%を占めていることが分かっていた。マンションの初登場は中野区が1963年、足立区は1968年、バブル期を含む1980年から1999年までの建築が68%を占める足立区、1963年から1979年までの建築が28%を占める中野区など、同じ都内でも山手線内、その周辺部、更にその縁辺部と、マンション発展の歴史や経年事情等に地域間の違いが見られる。
ところで、2月4日朝日朝刊に三菱地所レジデンスの一面広告が載った。社長インタビュー記事にかこつけたPRだが、黒書のところを拾うと、「マンションの質の向上を目指す」「購入者同士の交流を促進する仕組みづくり」と書かれている。
「質の向上」というテーマに異論はないのだが、マンションに求められるものはどんどん多様化しているとして、共用部に多くの施設を設けようとする姿勢は如何なものだろうか。真に顧客のことを考えてのことであるならば、分譲後の管理運営面に配慮した形、管理組合が混乱することなく運営できる分かりやすさと、組合員から受け入れられるコストで運営できるものでなければならないのだが、その辺りの検討は充分なのだろうか。仮に検討不十分であったとしたならば、それは単なる分譲時の販売促進策に過ぎないことになり、賛成しがたい。
「購入者同士の交流を促進」に関しては、一歩進めて(購入後の)組合員同士の交流を意図していただくとありがたい。購入者という熱い段階で交流を意識付け、その流れを管理組合発足後のコミュニティ形成につなげることができたならば、こんな好ましいことはない。良好なコミュニティは、生活上のトラブル抑止に効果があることは定説であり、トラブルが少なければ管理組合運営もスムーズだ。そして結果的に管理会社も楽をできる、というつながりになる。
それにしても、分譲会社のトップが、「コミュニティ作りを重視したマンション」と言うようになったのは、時代が変わったということか。
